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2020年9月13日GOTOトラベルで比叡山へ2020.10.12

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少し気分転換をしたいと思い、「一人でも泊まれる比叡山延暦寺会館」というのがあったので、9月13日宿泊を申し込んだ。14時半からの座禅に申し込んで、それに間に合うように朝11時前に大津京駅に着くと駅東のロータリーに迎えの車が停まっていた。

延暦寺会館の部屋の窓から琵琶湖、眼下の坂本の町、対岸の草津、左手に琵琶湖大橋が見えた。雄大な眺めだ。さすが最澄が出家得度した山だ。夕方には霧が出て幽玄の琵琶湖、坂本であった。眼下には杉の大木、鬱蒼とした森の左横手に駐車場があった。大講堂の鐘楼の音は心に奥深い余韻が残った。大講堂には仏陀を始め延暦寺に関わりのあった僧侶の似顔絵と説明書きがあった。臨済宗を伝えた栄西は私の故郷の備中の出身であることを知り少し誇らしく、また、法然も美作の出身で親近感を感じた。大講堂を出て右の国宝殿に向かう途中に延暦寺に纏わる僧侶たちの簡単な説明があった。最澄は坂本に生まれて11才で出家し14才で得度したとあった。やはり何かを成し遂げる人は小さい頃から地頭がよいのだと一人納得した。しかし、兄弟姉妹でも地頭の違いを感じるが何故であろうか?

翌朝6時から根本中堂でお勤めがあり、1300年続いているお経を聴いた。太鼓の音がリズミカルで心地よく気持ちが浄化されるようであった。お勤めの最後に法話があり、最澄は無常を感じて19歳で延暦寺比叡山を開山したとのことであった。最澄の言う無常は全てこの世は変化するという無常で、変わらなければならないものと変えてはならないものを峻別し、後者を守り続けるということであった。私が尊敬する義父も昨年まで心安らぐ話ができた優しい母親も、住んでいた家の調度品やその空気も今はこの世にはない。無常という言葉に変化することと同時に人生のはかなさを感じる。人間は二度とこの世に出て来られないのであるから、この生きている一瞬一瞬がどれ程大切なものであるかはわかる。しかし、毎日煩悩にまみれて生きている自分がいる。何時になったら悟れるのであろうか。

ホテルで朝食を終えた後、東塔の阿弥陀堂、西塔の各寺院を散策し、比叡山頂に歩いて登った。比叡山頂にはガーデンミュージアムがあり、私の大好きな印象派の絵画と共に美しい花々が咲いていた。モネのジベルニーの蓮の庭園が再現されていた。悟れなくてもモネの絵にこの世のかけがえのない心安らぐ一瞬の美を感じる。

ミュージアムの屋上からは琵琶湖も京都市街も大阪の高層ビルも見渡せた。