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準備金積立てでM&A実施年度に税負担の軽減が可能に2021.6.14

カテゴリー:お役立ち情報 , 法人税

中小企業M&A準備金制度 必要な税務処理を確認

令和3年度改正で創設された「中小企業事業再編投資損失準備金制度」は、株式譲渡により多額の費用がかかるM&A実施年度に、取得した株式等に見込まれる株価下落の損失に備えるため一定額を損金算入できる制度です。6月9日成立の改正産業競争力強化法等の施行日から令和6年3月31日までに経営力向上計画の認定を受けた中小企業者が適用できます。M&A実施年度の税負担を軽くする分、デューデリジェンス等の費用に回し、M&A後の簿外債務等のリスクに備えます。損金算入するために求められる一定の税務処理等を確認しました。

剰余金の処分方式でもOK

本制度は株式等の取得価額の70%までを損金算入でき、そのためには中小企業事業再編投資損失準備金を積み立てることが必要です。準備金を積み立てる方法としては、準備金方式のほか剰余金の処分方式でもよいです。例えば、取得価額1億円の株式等を購入した場合の仕訳例は【参考1】のとおりです。

ただ、積み立てた準備金は積立事業年度終了日の翌日から5年(据置期間)経過後に、5年間で均等に取り崩して益金算入しなければなりません。据置期間中に株式等の売却など取崩し事由があった場合には、その年に一定額の準備金を取り崩して益金算入します

高額な株式等には適用不可

対象株式等は、取得価額10億円以下で、中小企業等経営強化法の認定経営力向上計画に従って購入したものに限られます。10億円超の場合は適用できない点に留意してください。

本制度を適用できる法人は、青色申告書を提出する資本金の額等が1億円以下の中小企業者。適用除外事業者(過去3年間平均所得15億円超)は除外されます。