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電子取引制度改正後の仕入税額控除の取扱いを確認2021.5.9

カテゴリー:お役立ち情報 , 消費税

紙の請求書等の保存が原則も一定の場合は帳簿保存OK

改正電子帳簿保存法における電子取引情報保存制度(以下「電子取引制度」)では、代替措置である紙出力保存の廃止により、来年1月以後の電子取引から、原則通り電子データでの保存が義務付けられます。一方、令和3年度改正において消費税の仕入税額控除の要件は改正されておらず、原則、紙の請求書等の保存が必要となります。

電子取引制度の改正後の仕入税額控除の取扱いを確認しました。

仕入税額控除の要件に変更なし、原則は紙の請求書等の保存が必要

現行の区分記載請求書等保存方式では、課税仕入れ等の事実の帳簿への記載、保存及び課税仕入れ等の事実を証する請求書等の保存が仕入税額控除の原則的な要件とされており、請求書等を電子データで受領した場合の規定はありません。

このため、改正電子取引制度がスタートする令和4年1月以後も、消費税の仕入税額控除の要件を満たすためには、原則、紙の請求書等を保存することになります。

データと紙のW保存は不要

ただし、「電子取引」により受領した請求書等のデータを電子取引制度に従い電子データで保存している場合、仕入税額控除の要件を満たすために、さらに紙の請求書等を保存する必要はないという事です。

というのも、書面での請求書等の交付を受けなかったことに「やむを得ない理由」がある場合には、一定の帳簿保存により仕入税額控除の適用を受けられますが、「電子取引」のようにデータ のみ が提供される場合も「やむを得ない理由」に該当するからです。

この場合、帳簿に記載すべき事項に加えて、やむを得ない理由及び課税仕入れの相手方の住所又は所在地を記載して保存することにより、仕入税額控除の要件を満たすことができます(国税庁・質疑応答事例「インターネットを通じて取引を行った場合の仕入税額控除の適用について」)。

【参考】令和3年度改正前後の請求書等の保存方法の比較
改正前 改正後
電子取引情報保存制度
(電子取引に該当するものが対象)
原則:電子データ
例外:書面に出力して保存
電子データ
消費税の仕入税額控除 原則:書面
例外:一定の帳簿保存等※
同左
(区分記載請求書等保存方式)
 課税仕入れに係る支払対価の額の合計額が3万円以上である場合において書面での請求書等の交付を受けなかったことに「やむを得ない理由」がある場合等