カテゴリー:お知らせ
1. 納税猶予特例制度
・令和2年2月1日以降令和3年1月31日までに申告納期限が到来する税目(印紙税を除いた法人税、消費税、所得税、相続税・贈与税、源泉所得税等)について、令和2年2月1日以降の任意の期間(1ヶ月以上)において、事業収入が前年同期に比べて概ね20%以上減少し納税が困難な場合、前年同時期と比べた減収額を1年間納税猶予する特例制度が設けられます。
・手続として税務署への申請が必要です。原則として、収入状況等を証する書類の提出が必要ですが、その準備も困難な場合は口頭での聞き取りなど柔軟な対応が取られる見込みです。
・担保は不要で延滞税はゼロです。
2. 欠損金の繰戻しによる還付の特例(法人税)
・中小企業が前年度までに納めた法人税の青色欠損金の繰戻還付制度について、現行資本金1億円以下の法人から資本金10億円以下の法人まで対象範囲が拡大されます。これは令和2年2月1日から令和4年1月31日までの間に終了する事業年度に生じた欠損金額について適用されます。
3. テレワーク等のための中小企業の設備投資税制(中小企業経営強化税制の拡充)
・中小企業者等が、テレワーク等のための設備の取得等をした場合に、中小企業経営強化税制(設備の即時償却又は設備投資額の7%(資本金が3千万円以下の法人は10%)の税額控除)の適用を受けることができることとされます。機械装置・工具器具備品・ソフトウエア等で遠隔操作、可視化、自動制御化の何れかに該当する設備に適用されます。
4. 消費税の課税事業者選択届出書等の提出に係る特例
・新型コロナ感染症の影響を受けている一定の事業者は、税務署への申請・承認により、課税期間の開始後であっても、課税事業者を選択する(又はやめる)ことが可能とされます。
5. 中小事業者等に対する固定資産税等の軽減措置
・中小事業者の保有する全ての設備や建物等の令和3年度の固定資産税等について、令和2年2月~10月までの任意の3ヶ月間の売上高が前年の同期間と比べて、30%以上50%未満減少している場合は1/2、50%以上減少している場合はゼロとされます。
・令和2年度の固定資産税等は、上記納税猶予特例制度(収入が前年同月比20%以上減)に基づき、1年間納税猶予が可能です。]
6. イベント中止等に係る入場料等の払戻請求権を放棄した者への寄附金控除の適用
・文化芸術・スポーツに係る一定のイベント(令和2年2月1日から令和3年1月31日までに国内で開催予定、かつ、現に中止等されたもの)の入場料等について、観客等が払戻請求権を放棄した場合は、その放棄した金額が寄附金控除(所得控除又は税額控除)の対象とされます(地方税も同様)。
7. 住宅ローン控除の適用要件の弾力化
・新型コロナ感染症の影響による住宅建設の遅延等への対応として、住宅ローンを借りて新築した住宅、取得した建売住宅又は中古住宅、増改築等を行った住宅に令和2年12月末までに入居できなかった場合でも、一定の場合に控除期間が13年に延長された住宅ローン控除を適用できることとされます(令和3年分以後の所得税について適用)。
8. 特別貸付に係る消費貸借に関する契約書の印紙税の非課税
・公的金融機関や民間金融機関等が、新型コロナ感染症によりその経営に影響を受けた事業者に対して行う特別貸付に係る契約書については、印紙税が非課税とされます。